かのさん#04
Posted 高宮かやの / 2007.08.09 Thursday / 22:29
制服に袖を通して、スカーフを留めて。スカートのプリーツと襟元を確認して、わたしはかばん片手に部屋を出ていく。僅かにエアコンの涼しさが残っていた部屋から廊下に出ただけで、どっと汗がふき出してくる。今日も暑くなるんだろうな。
わたしの部屋と階段の間、そのドアは閉じられていた。まだ寝てるんだろうな。そっと耳を押し当てると、遠くに聞こえるファンの音。またエアコンつけっぱで寝ちゃってるのか。
「かのー、時間大丈夫ー?」
階下からお母さんの声。わたしは何事もなかったみたいにかばんを肩にかけると、急ぎ足で階段を降りていった。
わたしの部屋と階段の間、そのドアは閉じられていた。まだ寝てるんだろうな。そっと耳を押し当てると、遠くに聞こえるファンの音。またエアコンつけっぱで寝ちゃってるのか。
「かのー、時間大丈夫ー?」
階下からお母さんの声。わたしは何事もなかったみたいにかばんを肩にかけると、急ぎ足で階段を降りていった。