ra*ka

勢いの無さに定評のある似非文芸ブログ。

ひのさか2#35

Posted 高宮かやの / 2008.06.30 Monday / 23:39

 模試を土日にやりましょう、などと考案した方は非常に効率的な性格をしているのだと思う。そして大抵の人間は効率的な方法に気付かないか、敢えて避けるものなのだ、とも思う。
 つまるところ土日は休みたいとこの時期の三年生は例外なく考えていて、恐らく半数は勉強しなきゃいけないという恐怖観念に囚われつつも試験後に遊びに行くことを考えている。
 のだ、と思う。……思いたい。

続きを読む>>

ひのさか2#34

Posted 高宮かやの / 2008.06.27 Friday / 23:55

「話というのは他でもない」
「はい」
 珍しく神妙な顔付きで向かいに座っていた水崎ちゃんは、これまた神妙な口調のうちの言葉に頷いてこたえた。
「無理だって分かってて出したの、これ?」
「はい」
 テーブルには、昨日ゆりちゃんに見せた書類――つまるところ水崎ちゃんが拵えた次回の装丁案が載っている。それを一瞥して、水崎ちゃんはまたこくりと頷いた。
「そか。じゃあ、どういう感じで戻されるかも分かってるよね」
「はい」
「なら聞きましょっか、無理を通す理由でも案でも」

続きを読む>>

ひのさか2#33

Posted 高宮かやの / 2008.06.26 Thursday / 23:16

「だったら代案を出しやがれ」って言われたのは、もう一年以上前のこと。うちはそのとき絵が描きたくて描きたくて、部誌の表紙を四色カラーにしようって勝手に進めてしまっていた。
 もちろん、一色刷りのものも準備はしていたけれど……力の入り方がまるで違っていて、当時の組版担当だった遠野先輩に見せた瞬間、二枚とも突き返されてしまった。
 予算も何も考えてなくて、ただ自分のやりたいようにやってしまったのだから、当然といえば当然。それなのに意地を張って、無理に押し通そうとしていた。そのときに言われたのが、代案を出せっていう言葉だ。

続きを読む>>

PAGE TOP